製作メモ

1.まず必要な主要部品を集める。
  コンピュータはそこそこのノートパソコンの一番安いもの(ThinkPad
   1161-41J+64MRAM(128M仕様))を購入した。約12万円。
  そして残りは、バーコードリーダとRS−232C出力付電子天秤、
  レジプリンターである。

2.バーコードリーダは対象物との距離があっても読みとれ、バーコードの
  方向に関係のないレーザー型がふさわしい。(Metrologic MS7120-PS)
  これも結構価格がはって13万円位。電子天秤(DJM−300L)は
  オプションのRS−232C出力付で73000円。
  プリンターは一番安いもの(スター精密TSP212)を選択し6万円
  これに、接続関係の小物や、基本ソフト(桐V8、秀ターム)が加わる。

3.部品はほとんどインターネットで発注した。まずパソコンが届いて驚いて
  しまった。基本的な仕様の検討を怠っていたのが原因だ。まずRS-232Cの
  入出力が付いていない。CD−Rは付いているものの、FDが無い。FDが
  無いのはUSB>LANのケーブル(I-O DATA Lan-Egg)で、他のCPに
  接続し何とかしよう。これはどうせ後で、ほかのCPと接続して使用するので、
  無駄にはならない。
  すべてUSBハブを買って解決する手もあったが、RS-232Cに関しては、
  カード(REX-5056V)とUSB>RS-232C変換ケーブル(USB-RSAQ2)で対応する。

4.最初につまずいたのは、プリンター出力である。パラレルとシリアルの両方
  入力は付いているが、専用機であるレジプリンターにはプリンタードライバー
  は附属していないので、、シリアル(RS-232C)でコントロールした方が楽。
  接続コードは普通のリバースケーブルである。しかし、プリンターの
  コネクタがD-SUB9PINのメスなので、オス・オスの変換アダプターが必要。
  なかなか日本語が印字できなかったが、最終的にはプリンターのディップ
  スイッチの設定はほぼ初期設定のままハンドシェイクをDTRからXON/XOFFに変えただけ。
  初期設定では動作モードがスターモードというメーカー名を付けたものであり、
  なじみがなかったので、最初はESC/POSモードという方で試してみたが、どうしても
  だめで、初期設定に戻したらすんなりOKというおそまつ。
  桐V8の「補助出力」で、直接文字列を出力すれば印字できる。数値を出力
  すれば、そのままキャラクターコードを出力してくれる。(水平タブの設定やCR
  コードの出力は簡単)しかし、この方法では出力に時間がかかり、バーコードの読
  み込みに支障をきたすことが、判明した。そこで、フリーソフトのActiveBasicを使い
  テキストファイルをシリアルポートに出力する実行ファイルをつくり、それを「シェル
  実行」で実行するように変更した。

5.電子天秤にはDIN 5PIN というちょっと懐かしい出力コネクタが付いており、この
  プラグが附属しているので、半田付けができないと×である。
  接続は簡単で、PC側のTXD(2番)と秤のRXD(3番)、PC側のRXD(3番)と秤の
  TXD(4番)、S-GND 5番と5番をつなぐだけ。分からなければ、昔ラジオを作っ
  たりしていたマニアのおじさんを見つけてきてお願いしよう。
  電子天秤は応答速度は中速、安定時1回出力(6o.c.5)、通信速度4800bpsに設定
   しておく。
  この信号を受け取るのは秀タームという通信ソフトを使用した。簡単なまくろで
  受け取った1行を次々とファイルに上書きで書き出すことができる。通信の設定も
  秀タームで行うことで簡単になる。通信速度は4800bpsに合わせる。ストップビット
  は2。ハンドシェイクは無しでもOK。
  マクロは
  
  timeout 0
  beginloop
  getline #a
  createfile "D:\KANSA\JURYO.txt"
  writefile "D:\KANSA\JURYO.txt",#a
  closefile "D:\KANSA\JURYO.txt"
  endloop
  というたった7行。
  
6.バーコードリーダはマウス・キーボード入力につなぐ。リーダの設定は附属の
  バーコード表で行う。ノートパソコン用の設定に変えないと、余分なキーボードを
  繋がないと信号を送ってくれない。

7.できるだけ調剤中にキーボードは触らなくて良いように、秤量用の紙の裏にある
  バーコードを張り付け、そのバーコードを読み込ませると終了と判断し、重量合計
  を印字してフィードするように桐の一括を組んである。
  また、同じバーコードを読ませると、「取り消し」を印字し、その薬品は重量合計に
  加えない。
  イベント処理を利用するより、一括を組んだ方が簡単である。
  薬品・バーコード登録の方はフォーム・イベント処理を使用した。
  プログラムはすべてスタートアップに登録し、秀ターム・桐・Pc-Anywhereが自動
  的に立ち上がるようにしてある。
  レセコンへの入力より秤量のタイミングの方が早いので、入力との照合は行ってい
  ない。最終監査の段階で、プリントした秤量結果と、処方せんを突き合わせて監査
  を行っている。

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